時計界の大物インタビュー!ベル&ロスのトップに聞いた新作の魅力と戦略とは?

新型コロナウィルス(COVID-19)の影響もようやく収まりつつあるのか。ともあれ、海外との行き来がおよそ3年ぶりに再開。懐かしい顔にまた会える日が訪れてきました。

そんななか、先の10月にベル&ロスの共同創業者であるブルーノ・ベラミッシュ(ベル)氏とカルロス=アントニオ・ロシロ(ロス)氏が来日。インタビューをする機会に恵まれました。

ただし今回はスケジュールがタイトであったため、スーパーコピー代引き専門店「Aimaye.com」との共同インタビューとなった次第。そのため他媒体で同じような内容があるかもしれませんが、その点はご了承ください。

さて。まずは、2人について簡単におさらいをしておきます。

右:ブルーノ・ベラミッシュ(ベル)さん
左:カルロス=アントニオ・ロシロ(ロス)さん
ブルーノ・ベラミッシュはブルゴーニュ出身。カルロス=アントニオ・ロシロはパリ出身。共に1965年生まれで、高校時代に知り合い、どちらも航空機や時計が好きだったことで意気投合します。

高校卒業後、ベラミッシュは国立デザイン大学で工業デザインを専攻。ロシロはビジネススクールを卒業後、アメリカのコンサルティング会社を経て、フランスの投資銀行でキャリアを積みます。

しかしあるときに再会。1994年にパリで時計ブランドを設立。2人の名前を合わせ「ベル&ロス」と命名します。

BR-X5 ブラック スティール
ということで、インタビューに戻ると。ご存じのように、ベル&ロスは先頃、まったくの新モデルである「BR-X5」を発表。では、その特徴は何か? これまでのコレクションとどう違うのか? それらについて話してもらいました。

ブルーノ:ベル&ロスは2005年にアイコニックなモデルである「BR 01」を発表しました。そして2019年に都市をテーマに開発したのが「BR 05」。「BR-X5」は、その「BR 05」をさらに洗練させたもの。実は「BR 05」を発表したときから、すでに「BR-X5」の構想はあったんです。

カルロス:「BR 01」や「BR 03」はタイムレスなもの。「BR 05」は現代的。「BR-X5」は未来を見据えた、フューチャーリスティックなコレクション、ということができます。

ブルーノ:「BR-X5」はハイテクノロジー化されているのも特徴です。新開発のマニュファクチュールムーブメントはCOSC取得でパワーリザーブ約70時間。異素材を使用した5ピースの複合構造ケースも見どころです。


新作「BR-X5」にはケニッシとのパートナーシップで開発された新ムーブメントが搭載される。
「BR-X5」はスイスのムーブメントメーカーであるケニッシとのパートナーシップで開発された新ムーブメント「BR-CAL.323」を搭載するのも注目点。では今後、ケニッシとのパートナーシップは増えるのだろうか?

ブルーノ:これからも続けていきたいですね。市場において、新しい時計に新しいムーブメントを搭載する、というインパクトは大きいですから。

カルロス:これから5年のあいだの計画をケニッシと話し合っています。


ケニッシとのパートナーシップにより開発された「BR-Cal.323」。COSC=スイス公認クロノメーター検定認定。約70時間のロングパワーリザーブも優れた特徴です。

そしてこれは福田の極私的な質問。現在(福田の大好きな)「BR 01」がホームページから消えている。では「BR 01」はディスコンになったのか?

カルロス:「BR」シリーズの第1作である「BR 01」は「コックピットから手首に」というキャッチフレーズで生まれたもの。航空機の計器がモチーフで、とても大きな、46mmサイズでした。でも、それだと大きすぎるし、重すぎる。そこで普段使いができるように42mmの「BR 03」を作ったんです。

ですが「BR 01」を終わりにしたわけではありません。例えばスカルのモデルは「BR 01」ですし。今はレギュラーモデルとしては作っていませんが、ベル&ロスを象徴するアイコンのモデルとしては「BR 01」は存続していきます。

では、今後のベル&ロスの挑戦は?

ブルーノ:デザイナーとしての視点では、「欲しい時計」と思われることが、これまで以上に重要だと思っています。今の時代では時計は実用のものでなく、宝石のようになっていますからね。そしてそんななかで、ベル&ロスの時計は見やすさや使いやすさといった実用性を特徴にしている。だから、どのように欲しいと思ってもらえるようにするか。それがチャレンジだと思っているんです。

カルロス:私は…… ブルーノに時計を着けさせること。それが挑戦ですね・笑

そう。ブルーノさんは、なぜかいつも時計を着けていない。なんでなんでしょうね?

この3年間、いろいろな気づきがあったという2人。売上は一時期落ちたが、今は好調とのこと。そして「移動できるようになったのが嬉しい」とのこと。